いろいろな事情によりキャストの公表が延びましたので予定ももろもろ変更せざるを得なくなりました。
しばらくお待ち下さい。
KITASHIRAKAWA-HA No.5
有吉さんの「マジックアワー」が企画協力・宣伝をしている『甦る相米慎二』を観に渋谷「ユーロスペース」に行った。
観たのは『台風クラブ』と『雪の断章 情熱』の2本。
前者は事情により35mmプリントではなかった。後者は事情によりDVD化の予定はないらしい。
けれどもどちらも何度観ても新しい発見があって驚く。
上映前のイベントに斉藤由貴が登壇して興味深い話をたくさん聞くことが出来た。
京都でもこの「相米慎二監督全作品上映」をやってくれないかな。
ぜひとも学生たちに観せたい。
ねぇ、有吉さん。
クランクイン2週間前にしてオフィシャル(公式)HPへ移転します。
明日東京で有吉さんと打ち合わせをし(お鮨がいいな)、キャストの公表をもって移転するつもりです。
ドメインはkitashira.com/5です。
25日には映画学科のHPで公表を予定しています。
年末に告知した1回生漫才コンビ「バツナギ」(ツゲ&オザキ)の「高原感謝祭」での映像をアップしました。
フィルムの時代(!)には「棒焼きラッシュ」と言う言葉があった。
撮影した翌早朝に現像所にフィルムを送りそのままの状態でポジ・フィルムを焼いてもらって撮影所に送り返してもらい夜に試写室でラッシュを観る。
これが一番早く撮影したフィルムを観ることが出来る方法だった。
とりあえず焼いただけだからNGもそのままの状態で撮影された順番になったまま、色補正もされてなくて、当然音は付いてなくサイレント。
それでも監督以下助監督や記録さん、撮影部、照明部は一刻も早くチェックしたいのだ。特にクランクイン初日分の棒焼きラッシュは試写室に緊張感が漂っていたものだ。
各パート問題がないか。バレものはないか。レンズごみはないか。最悪のケースは再撮もありうる。他にもいろいろな課題が解消されているかをチェックする。他のパートには解らない細々としたことがたくさんあった。例えば記録さんは衣装や小道具のつながりから俳優さんの顔の向き、手の位置などなど。
俳優さんも自分の芝居を試写室の大きなスクリーンで観て悩む。あの芝居で本当によいのか。カメラにはどう言うアングルで写っているのか。表情や相手役との位置関係や細かな仕草、話し方、間、などなど。時に、監督はああ言ったけれど、別の芝居があるのではないか。
と言うような状況が「棒焼きラッシュ」と名付けられた時間だった。
ちょっと音楽のこと。
去年鈴木卓爾監督と撮影の小川さんと3人で「田」で呑んだ時はほとんど音楽の話しかしていなかった。
卓爾監督は井上陽水、小川さんは山崎ハコの大ファンで共に話し出したら止まらない。
卓爾監督とは他にムーンライダーズ(監督作詞の曲もある)や平沢進のことを話した覚えがある。
一方小川さんは洋楽に強く最近はよくD研でエイミー・ワインハウスを流している。
福岡監督はどうかと言うと、これまたアリーヤやコリーヌ・ベイリー・レイなどR&Bやソウル好き。ジャズもロックも聴く。
堰やんはかつてフォーク全盛の頃、彼らのマネージメントやプロモーター、イヴェンターなどの経歴の持ち主。
有吉さんは寝る前にテレサ・テンの中国語ヴァージョンを聴いている。
僕はと言えば今はほとんど洋楽専門。浅く広く、ビル・エヴァンス、サム・クック、ビートルズ。
でもみんな「昭和歌謡」が共通しているのだが「キッチン泥船」でメドレーで歌うのはやめて欲しいものだ。
趣味は何かと尋ねられれば「料理」ではなく「読書」と答えるだろう。
一番好きな作家はジョン・アーヴィング。
彼の原作で映画化されたものは『ガープの世界』、『ホテル・ニューハンプシャー』、『サイモン・バーチ』(原作『オウエンのために祈りを』)、『サイダーハウス・ルール』、『ドア・イン・ザ・フロア』(原作『未亡人の一年』 )と多いので観たひともあると思う。
第一の特徴は設定の奇抜さでほとんどが生殖に関わりがある。
次に長編であること。今読んでいる『また会う日まで』も上下2巻もの。設定はここでは説明し切れないほど複雑怪奇だ。
他に『熊を放つ』(村上春樹訳)、『サーカスの息子』などの傑作があるが、文庫化されているものも多いので興味のあるひとはぜひ読んでみて下さい。
小説を読むことの醍醐味が味わえると思います。
そう言えば去年北小路さんと呑んだ時に、学生たちと読書クラブを作ろうと話したことがあった。
毎月1冊課題図書を決めて感想文を書いて発表するだけ。
第1回目はガルシア=マルケスの『百年の孤独』にしようと話したのだが、その後まったく進展はない。
とりあえず、明けましておめでとうございます。
本年も引き続きよろしくお願いします。
それでは2012年度ベスト10です。
1 中上健次『奇蹟』
2 ドノソ『夜のみだらな鳥』
3 石牟礼道子『苦海浄土 わが水俣病』
4 町田康『告白』
5 高橋和巳『邪宗門』
6 恩田陸『夜のピクニック』
7 田中慎弥『切れた鎖』
8 アジェンデ『精霊たちの家』
9 山田詠美『学問』
10 古川日出男『LOVE』
次点 上原善広『日本の路地を旅する』