ああ、やっぱり

カンさんの悪魔の囁きに怯えつつ(笑)、年末のバタバタでなかなか投稿できない私。

おまけに、今日はマジックアワーの仕事納め。世間よりちょっと早いが、当然ボクの仕事は全く納まっていない(涙)。

書きたい事はいっぱいあるのに(というか、この2週間で山ほど書く事があったのに)なぜ書けないんだ?

でも、今年これが書き納めになるはずなので、楽しかったことだけ列記しとこ。

12/14(金)キッチン泥船のカンさんの料理はマジ美味かった。おっさん4人の与太話も、ひたすら楽しい。

12/15(土)神戸・元町映画館での『カミハテ商店』初日舞台挨拶。その後京都に戻り、最後まで配給・宣伝に残ってくれた5人との打ち上げ食事会。村田、日野、奥山、小川、そして岩川さん、ありがとう。仕事は、もう少しの間ガンバロー。

12/16(日)伊勢進富座の『カミハテ商店』の舞台挨拶(&あがたさんミニライブ)は感動的だった。大西くんの挨拶にもらい泣き。そばでデブの奥山も泣いてた(笑)。あがたさんとの名古屋までの道中も楽しかった。写真は、進富座での舞台挨拶後サイン会。

12/18(火)来年のマジックアワーの勝負作『汚れなき祈り』のイマジカでの日本語字幕チェック試写。既にマスコミ試写は始まってるが、ボクは初めての字幕版クリーン鑑賞。自分で買っておいて言うのはなんだけど、傑作(笑)。

12/19(水)毎年年始恒例マジックアワーフィルムアカデミーの、映画評論家上野昂志さんとの日本映画史講義のための打ち合わせ。傑作の話をなんやかやするのは楽しい。そのまま、二人忘年会。

12/21(金)柳美里さんの『秋のソナタ』トークショー終了後、大急ぎで神楽坂に駆けつけ、美女と野獣の忘年会。これは内緒(笑)。

12/24(月)高橋惠子さんの(というより玉三郎さんのだが)舞台『日本橋』鑑賞。玉三郎さんより惠子さんのほうがキレイだったな。差し入れへのお礼の電話を、終演後わざわざくれる惠子さん。今年は惠子さんと仕事をさせていただいて、気遣いの大切さを今更ながら教わった。

12/25(火)マジックアワー忘年会。

12/26(水)仕事納め。企画と宣伝協力をしている『甦る相米慎二』(来年1/19からユーロスペースで全監督作上映)チラシ入稿。ゲストへの出席依頼のお手紙が今年最後の仕事。

でも、正確には、このブログが最後の仕事。カンさん、これで許してね。

ああ、やっぱり、映画の仕事は楽しいかも。

愛してよ

ボクが福岡監督と7年前に初めて逢った映画だ。その映画と監督には、Mといういい加減な(笑)あ、Mなんて書くと本当にいい加減でダメな感じが際立つので、森重プロデューサーと言ってしまおう(笑)が逢わせてくれた。マジックアワーで配給した極めて初期の1本ということになるが、宣伝は事情があって他の会社に任せた。その宣伝会社が、思ったほど仕事をしてくれず(無論、配給であるボクの責任は重い)、秀作『愛してよ』は多くの人に観てもらえないまま終わった。

でも、その配給・宣伝の動きの中で、福岡監督とは通じるものがあり(年齢も同じ、家庭問題もなんか似ている、何より映画をお客様に届けることが重要という映画監督には珍しい感覚があった)、その後映画監督協会の『映画監督って何だ!』(山本監督との出会いはその時)を経て、映画学科の学生をウチの事務所に連れてきてくれたりする流れの中で、ボクも京都造形で教える現在に至っている。

今回の新作は、それ以来の福岡監督作品ということになる。『愛してよ』の興行的失敗の後(と言いながら、今考えるとそれほどひどい成績でもなかったかもしれない。今はあの頃より小さい映画を取り巻く状況が数段ひどくなっている)、この仇討ち(あるいは福岡監督への恩返し)をどこでできるだろうと考えてきた。

新作でやっとそのチャンスが巡ってきたことになる。低予算の、『愛してよ』よりさらにハードルが高い、誰がこの映画を観に来るのかさえ全く想像がいまはできない問題作(に間違いなくなるだろう)。鈴木歓という心強い味方を得て、このサイトがこんなに早く動き出し、筆不精のボクが、こんなにブログを更新しているのも、そんな理由があるからだ。

新作『正しく生きる(仮題)』が、来年完成し、再来年公開されたとき、劇場に渦のように詰めかけた観客が(笑)映画を観終わったあと、「愛してよ」ではなく、好きな誰かに「愛してる」と言える映画になっていて欲しいと心から思う。

その時まで、福岡監督、カンさん、それにこの映画に関わっているスタッフや学生諸君、みんなでファイト!

『秋のソナタ』試写会

弊社「マジックアワー」が配給宣伝するイングマール・ベルイマン監督『秋のソナタ』の第1回目のマスコミ試写を10月31日に渋谷「ショウゲート試写室」で行った。

初日は12月8日。今年は主演のイングリッド・バーグマンの没後30年(で、『秋のソナタ』は彼女の遺作)なので、どうしても今年中に公開したかった。ギリギリ滑り込み。
デジタルリマスター(&字幕も修正)版で、まずは東京・渋谷「ユーロスペース」で公開。以降全国順次公開予定。
なお来年初夏、同監督の初期の代表作『第七の封印』『野いちご』『処女の泉』の連続上映も同じくユーロで決定。

世界中の数々の映画監督たちに影響を与えた、二十世紀を代表する巨匠の掛け値なしの傑作たちをぜひご覧あれ。